三行でまとめると
・フリーランスの方がやや手取りが増える
・フリーランスのほうが支払う税金、保険料は増える
・実務経験2年〜 + 技術なしでも案件はある
僕は、現在日本IBMという外資のIT企業で働いている。
経緯は省略して、今年からフリーランスとして働くことにした。
そこで、6月からフリーランスとして働くにあたり、税制や保険、収入の見込みを調査している。
現在の職場からフリーランスに転身した場合に、どれくらい手取りが変動するのかおおよそ算出したので、具体的に金額でそれを公表する。
そうすることで、SIer -> フリーランスになりたいと思っている人がいたら後押しできたらいいなと思っている。
現在の収入
月給 × 12ヶ月 + 賞与 × 2 = 年収
337,800円 × 12 + 760,243円 × 2 ≒ 550万
手取り実績
271,341円 × 12 + 621,851円 × 2 ≒ 450万
フリーランス案件の相場
フリーランスの案件の契約額は、当人のスキルによってかなり変動する。(当然、機会によっても大きく変動するが)
今回は自分の収入を比較対象としているが、3年目SIerの平均的なペルソナを想定して、下記のスキルを前提とする。
3年目SIerの平均的なペルソナ
・メジャーな言語(HTML, CSS, Java, PHP, Python, VBA, Cobol, C, C+, Ruby)の中で、2,3言語くらいは経験がある
・PMO業務(資料作成、進捗管理、調整業務)をやったことがある。
・チームメンバーとそこそこ仲良くできる
・20 – 30歳(高齢になると健康保険料が高くなる)
調査対象の案件は、
レバテックフリーランス とする。
レバテックフリーランスの金額が妥当である(過剰に安い、または高い金額ではない)ことは、別のエージェントと面談して裏付けを取ってある。
上記のペルソナを基準として、受注できそうな案件を羅列する。



ただ、代替の人材が確保しやすい条件なので、ブラックな働き方を要求されやすい。
非エンジニアはこういう案件から始めて、並行して技術の勉強をすることで別の技術案件を獲得するのがいい。

エンジニアというよりコンサル向けの案件。
上記の案件を見ると、
60〜80万円 / 月のレンジがほとんどであることがわかる。
仮に最安の案件を1年継続した場合、年収は 720万になる。
次に税金を計算する。
個人事業主の税の種類は下記である。
– 所得税(年収の23%-636000円)
– 住民税(東京の場合、 5,000円 + 年収の10%)
– 個人事業税 (業種によって税率が異なる。SEはコンサルタント業にあたるので本ケースでは不要)
– 消費税 (対象は年収1,000万以上なので本ケースでは不要)
– 償却資産税 (必要資産は極小なので省略)
さらに、保険費用を計算する。
– 国民健康保険 (シミュレーターを利用し、387,762円)
– 国民年金 (16,340円)
まとめると、
年収 – 所得税 – 住民税 – 国民健康保険 – 国民年金 = 手取り
7,200,000 – (7,200,000 × 0.23 – 636,000) – 7,200,000 × 0.1 – 387,762 – 16,340 × 12 = 4,240,158 ≒ 487万円

上記は控除なしの条件なので、経費などを計上すると、もう少し手取りが増える。
ちなみに、この記事を書いたあとに、手取り計算のシミュレーターを見つけた。
シミュレーターを使う場合の注意点
・個人事業税がかならずかかる。
・健康保険料が20代で設定されていないので高い。
上記を考慮してシミュレーターを使うと、僕の計算とほぼ一致した。
まあ、計算が面倒な人は、 1- 487 / 720 ≒ 30%くらい国に持っていかれると思っておけばok。
結論
自分の場合、収入は若干増えるので、
「SIerからフリーランス転身は儲かる」が一応の回答になる。